2023年、当時19歳の男子大学生の命が奪われたひき逃げ事件の裁判で、事件直前に大学生を目撃したとされる人と、事故車両の修理を頼まれた人の証人尋問が行われました。

過失運転致死とひき逃げの罪に問われているのは横井徹哉被告(70)です。

初公判の横井被告の様子

起訴状などによりますと、2023年8月の夜、横井被告は富山市婦中町で車を運転中に、横断歩道上に横たわっていた当時19歳の大学生・山田翔向(かなた)さんを車でひいて死亡させ、救護せず立ち去ったとされています。

2023年12月におこなわれた初公判で、横井被告は「マネキン人形のようなものを発見し、そのままひいてしまった」と主張。

弁護側は、事故の発生を警察に届け出なかった報告義務違反については認めたものの、発見が困難だったことと、人をひいた認識がないことから、過失運転致死と救護義務違反については無罪を主張しました。

3月1日に行われた3回目の公判では、2023年8月17日、ひき逃げ事件の直前、午後10時55分ごろ、道路に横たわる翔向さんを目撃したとされる20代の男性が証言台に立ちました。

男性は、人かもしれないものが道路に寝っ転がっていることにびっくりした様子を語り、道路に横たわる翔向さんを認識できた可能性について証言しました。