東京商工リサーチの29日の情報によりますと、破産開始決定を受けたのは、青森県八戸市青葉の(有)マズミタイル商会で、負債総額は債権者27名に対し約9900万円に上るということです。
(有)マズミタイル商会は、1964年4月創業、1975年5月に法人化した企業で、従前よりタイル工事業を主力としてきました。長年の業績から地場の有力建設会社などへ受注基盤を構築。病院、学校といった公共施設やビルなどの商業施設から、一般住宅にまで幅広く工事に携わっており、過去には1億円を超える売上高を割り込んでいました。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響が生じた2021年5月期以降は、見込んでいた工事案件の延期などにより売上高が著しく落ち込み、2023年5月期の売上高は2758万円に留まっていたということです。
また、過去の赤字から恒常的に債務超過状態にあったほか、直近3期は損益分岐点売上高を確保できず、連続赤字を計上するなど余裕を欠いた経営を強いられていました。
今期に入っても業績回復の見通しが立たず、資金繰りも限界に達したことから事業継承を断念したということです。