プロ11年目で初めて「開幕投手」を務める広島カープの 九里亜蓮 投手―。盟友に感 “しゃ!”(謝)があります。

広島カープ 九里亜蓮 投手
「先発としてやらせていただいている以上は、そこを目標として、そこを目指してやらないといけないっていうふうに自分は思っていましたし…」

“そこ” とは、もちろん「開幕投手」のこと。新井貴浩 監督から開幕投手に指名されたのは、沖縄キャンプ2日目の2月16日のこと。同期の 大瀬良大地 が5年連続で務めていた開幕投手の座をついに射止めました。

九里亜蓮 投手
「まさか言われるとは思っていなかったので、何の予兆もなくというか…。でも、本当に言われたときにはうれしかったですし、しっかり自分自身、いいものを100%自分の力を出せるように、自覚を持って過ごしていかないといけないなっていうふうに思いました」

2月、キャンプ初日―。

九里亜蓮 投手
「去年のまま行っても自分自身、レベルアップしないと思いましたし…」

フォームを改造し、若手に交じり初日からブルペンへ。

九里亜蓮 投手
「正直、見た目とか、見る限り、『ちょっと』に見えるかもしれないですけど、ぼくの中ではけっこう大胆というか、まるっきり違うような投げ方だったので…」

去年11月、大谷翔平 も学ぶアメリカのドライブラインの分析から、歩幅を小さくするフォームに変更しました。

九里亜蓮 投手
「やっぱり最初は違和感だらけでしたし、今となってはだいぶなじみましたけど、出力を上げる投げ方ですから、まだまだ球を速くしたいと思っていますし。150キロでも、バッターが見やすくて速く感じない150キロだったら、ぼくは意味ないと思っています。受けてもらっているキャッチャーの方々にも『去年のこの時期よりはだいぶいいと思うよ』っていう言葉をいただいているので、ある程度、プランどおりに来ていると思います。順調に来ているんじゃないかなというふうに思います」

開幕戦の3月29日は、奇しくもルーキー最速で初勝利を挙げた日(2014年)と同じでしたが、そのときの投球はあまり覚えていないとのこと。覚えていたのは…

九里亜蓮 投手
「そのとき、相手のピッチャーの先発が(中日の)大野さんだったんですけど、打席に立ったときに『ボール、えげつな!』って思いました」

その後、先発だけではなく、中継ぎなどもこなす中、転機となった出来事が…