ドジャースの大谷翔平選手は日本時間の26日、声明を発表し、違法賭博問題について自身の関与を否定しました。

では元通訳の水原一平氏は今後、どんな罪に問われる可能性があるのか?MLBの規定に詳しい弁護士と一緒に解説します。

水原氏は「窃盗罪」より重い「詐欺罪」での起訴か

井上貴博キャスター:
第三者が送金することが可能だと考えると、大谷さんが全く知らなかった、完全に騙されたのだろうと考えると、一方で水原一平さんはどんな罪に問われうるのか?ここをぜひ教えてください。

米・カリフォルニア州弁護士 鈴木淳司氏:
私の実務の経験からですが、今回捜査を行っているのはアメリカの連邦政府です。

たとえば今回出てきている、日本の国税庁に相当するIRS(内国歳入庁)や、証券取引委員会に相当するSECは、全部連邦の機関です。そういうところが捜査をしているということは、これは多分、連邦の事件になるだろうと思います。

そしてアメリカには2つ、「州の制度」と「連邦の制度」があります。その上で罪に問われる可能性があるのは以下の通りです。

<水原一平氏はどんな罪に問われる?>(※カリフォルニア州弁護士 鈴木淳司氏によると)

●窃盗罪
3年以下の禁錮および5000ドル以下の罰金

●電子送信を使用した詐欺罪
30年以下の禁錮および100万ドル以下の罰金

窃盗罪の方は、州の制度の条文を取り出しているのですが、今、州の捜査が行われているというのは聞いておりません。

一方、連邦の制度で電子送金の詐欺である「ワイヤーフロード」というものがあり、そちらで起訴される可能性は十分にあると思います。

実はMLBの捜査は2022年から行われており、同年の3月と11月に事件化しています。その延長と考えられるので、かなり重い罪に問われる可能性はあると思います。

井上キャスター:
長い期間捜査が行われていて、30年以下の禁錮および100万ドル以下の罰金という、詐欺罪のケースになりそうだということですね。