新潟県上越市で、ギャンブル依存症の患者の治療にあたっている「さいがた医療センター」の佐久間寛之院長は、ギャンブル依存症は“病気”だと強調します。

「他のいろいろな生活のことはコントロールできるんですが、ギャンブルに関するコントロールはうまくできなくなる。特に借金を中心とした“関係破綻”が生じる病気ですね」
また、ストレスから逃れようと、さらにギャンブルに手を出してしまうのもこの病気の特徴と話します。
「最初は、ギャンブルやって小遣いが少し儲かってラッキーだったですが、病気として進行していくと、自分が起こしたギャンブル問題の苦しさを紛らわすため、またギャンブルをやる」

さいがた医療センターの医師や心理療法士らは現在、およそ50人のギャンブル依存症の患者の治療にあたっています。
患者同士で体験談を話して“悩みを分かち合うプログラム”も設けており、依存症と向き合っていくためにはこうした治療の必要があると話します。

【さいがた医療センター 大越拓郎心理療法士】
「ギャンブルにしか頼れない人が、治療者とか家族とか支援者とか、人にも頼れるようになって、孤立が緩和されていくことが大きい」

そのうえで佐久間寛之院長は、こうしたギャンブル依存症の人を「社会全体で支えていくこと」の重要性を強調しました。
【さいがた医療センター 佐久間寛之院長】
「社会から排除するのではなくて、依存症の人を私たちも社会の一員として認め、社会の中でいかに包括(インクルーシブ)していくかが必要」
