「遠く離れてるから大丈夫、じゃない」 コンサート会場内で感染の可能性

加藤シルビアキャスター:
このはしかに関しては、こんな事例が出てきてしまいました。
コンサート会場内でのことです。
〈京都市在住 30代男性の事例〉
・3月6日、大阪城ホールで行われた「BUMP OF CHICKEN」のコンサートに来場
・7日、発熱。その後、発疹などはしかの症状が出る
・12日、はしかの感染を確認
コンサート運営側
「症状が出た場合は、医療機関を受診するよう注意を呼びかける」

改めて「はしか」というと、▼潜伏期間は10日から12日間、▼空気感染・接触感染・飛沫感染をします。そして、▼感染力が非常に強いということです。
そこで松本先生に伺いたいのは、▼コンサート会場ではどこまで感染の可能性があるのか、さらに▼来場者の家族はどんなことに注意をしたらいいかという点です。

国際医療福祉大学 松本哲哉 主任教授:
「空気感染」というのは、理屈の上では、その空間を共有する人たちは全員感染する可能性がありますよ、ということです。
なので、先ほどのコンサート会場の事例でも、遠く離れてるから大丈夫じゃないんですよ。そこ(同じ空間)にいましたよね、ということであれば、(感染の)可能性はありますというふうに判断されるかと。
広かろうが狭かろうが、とにかく空間は同じなので、この(Nスタの)スタジオの中でも遠くであろうが、感染する可能性はあるというふうになってしまうのが空気感染の恐ろしさで、感染力が強いということです。
ホランキャスター:
ちなみに来場されていた方は、来場当時はまだ発症していないということですよね。その次の日に発熱など症状があるということですが、例えば潜伏期間が10日から12日間と言われてる中で、その間も感染しうるものですか。

国際医療福祉大学 松本哲哉 主任教授:
発症の前日くらいから、(他の人にうつす)感染力はあります。
コンサートに行ったときも感染させる可能性はあるんですけど、一番ウイルスを出してるのは、もっと症状が強く出てるときなので、そこまではないかもしれません。
しかし、当然保健所などでは、「こういう場合はどうしても注意してください」と呼びかけて対応することはしっかり行うと思います。