「ティッシュは魔法の紙」バラの作り方は? サクラやお城まで

本多さんは、「バラ」作りを地元の中学3年生大村美優さんと体験しました。
藤田孝士 さん
「ティッシュを縦にします。これを半分に折ります…」
藤田さんは、ていねいに本田さんたちに教えていきます。ティッシュを折り終え、藤田さんが取り出したのは「バラ」とは縁のなさそうな型紙…。型紙をティッシュに押し当て、ハサミで縁取ります。広げてみると、花びらどころかまるで刀の刃文のよう…。それをノリづけし、ずらしながら重ねます。

バラの茎になる竹串に巻いていきます。なんだか、バラのつぼみに似てきました。花の「がく」を取り付けた後、一枚、一枚広げていきます…。見事な大輪の「バラ」の完成です。
水で溶かした絵の具をバラにかけると、色鮮やかな姿に。藤田さんによりますと、慣れたら10分で作れるといいます。
藤田孝士 さん
「ティッシュはすごい紙なんです。魔法の紙なんですよ。魔法の紙にするか、鼻とって捨てるか。だから、きみたちにティッシュアートのすばらしさをどんどん広めてもらう。期待しています」

ティッシュアートの作家として紹介してきた藤田さん…。アートの経験はありませんでしたが、70歳からティッシュを使った作品制作をはじめました。1000点ほどの作品が並ぶアトリエ兼展示場は、かつてカラオケ喫茶でした。
そこへ訪れた足の不自由なお客さんの「桜の花が咲いたけど、見に行けない」という声が転機になりました。藤田さんが桜を作って見てもらおうと、試行錯誤し、たどり着いたのがティッシュだったのです。
アトリエにはその時作った桜が大切に保管されていました。
藤田孝士 さん
「これが一番最初に作った、もうだいぶ、色あせましたけどね」
そこからは独学です。子ども会や学校などで教えるほどに。ですが、新型コロナの感染拡大で教えに行けなくなりました。

そんな中、孫からインスタグラムを教えてもらい、作品を出してみたところ、投稿した動画が3000万回を超えるようになったのです。
藤田孝士 さん
「わたしが持っている力があれば、どれでも貸しますから、どんどん利用して、自分の企画を通して、松永のためにがんばってください」