金工の世界をもっと深めたいという綾夏さん。そこには自身のルーツが影響していました。

【内山ヴェルガン綾夏さん】
「私のルーツが、父親がフランス人で母親が日本人なので、どちらのルーツも大事にしたいっていう思いがあって、そこで伝統工芸だと後継者問題とかがある中で、いろいろ教わって、どっちの文化のものも身に付けたらいいなっていう思いもあって」
この思いを実現するため、“ものづくりのまち”三条市へやってきたのです。

一枚の銅板を打ち延ばして作る工芸品、鎚起銅器。こうした鍛金の技法を習得しようと、綾夏さんは、三条市の金工作家・須佐真さんに弟子入りしたのです。須佐さんは長年、鎚起銅器の職人として工場に勤め、その後独立。確かな技術と独自の感性から生み出す作品が人気を集めています。

【内山ヴェルガン綾夏さん】
「自分の手でその金属を叩いて、器状にしてっていうのが、すごい面白いです」
「見た目だと本当に簡単にやられてるように見えるんですけど、本当に実際にやってみると、こんなスムーズにいかないので」