現在、有効な治療法がない遺伝性のアルツハイマー病の治療に向け2種類の薬を併用する世界で初めての治験に新潟大学が参加しています。
新潟大学 脳研究所が参加しているのは遺伝性アルツハイマ―病に関して16か国の研究機関などが行っている世界で初めての治験です。

親から受け継いだ遺伝子が原因となり30代から50代で発症することが多い「遺伝性アルツハイマー病」は、有効な治療法が確率していません。

治験では原因物質である「アミロイド」と「タウ」、それぞれに対抗する2種類の薬を同時に投与して効果があるか見極めます。

「アミロイド」に対抗する薬は新薬の「レカネマブ」が使われます。病気を引き起こす遺伝子変異を持つ人が対象でまだ発症していない人を含め国内では4人が治験者となっています。

【新潟大学脳研究所 池内健 教授】「(遺伝性アルツハイマー病は)なかなか具体的に発症予防、あるいは根本的な治療を届けることが難しかった。より患者の多いアルツハイマー病の知見・治療開発につながることは間違いないと思っています」

4年後には結果をとりまとめ、5年後には通常診療での活用を目指すとしています。
