児童養護施設や里親などの社会的養護から離れた子どもたちを「ケアリーバー」と言います。
札幌に、当事者としての経験を活かして、ケアリーバーの支援者として、一歩を踏み出す人がいます。
佐々木龍成さん(26)
「懐かしいなって思う反面、やっぱりちょっと気持ちはざわつきますよね。トラウマまではいかないですけど」
とあるアパートを見つめる男性。

緊張のためか、その手元は、忙しなく動いています。
今は亡き母親と暮らした場所へ、20年ぶりにやってきました。
佐々木龍成さん(26)。大学4年生です。

彼は、かつて母親から虐待を受け、母の死後、児童養護施設に入所していた「ケアリーバー」の当事者です。
この春卒業し、自身の経験をもとに「支援者」としての一歩を踏み出そうとしています。
佐々木龍成さん
「ここが前に住んでたマンションで、3階に住んでたんですけど」
佐々木さんの生後間もなく、母親は夫、つまり佐々木さんの父親から暴力を受け、離婚。
物心ついた時から、母親との2人暮らしでした。