高齢の女性が特殊詐欺の被害にあうのを未然に防いだとして、新潟県 阿賀野市の農協の職員や農協を利用していた女性らに感謝状が贈られました。

阿賀野警察署から感謝状を受け取ったのは、新潟かがやき農協ささかみ支店と職員の佐藤小百合さん、支店を利用していた山崎朱里さんです。

山崎さんは2月13日、ささかみ支店でATMの順番を待っていたところ、目の前でATMを操作していた70代女性が、不審な行動をとっていることに気付いたそうです。

【山崎朱里さん】
「電話していたので、ボタンの指示をされているような、『このボタンですか?』と声が聞こえたので、このポスターを見て通話しながらATM使っているなと思って…」

山崎さんはすぐに職員に相談。
職員の佐藤さんが女性に声をかけると「未納料金の振り込みをしている」と話したので、特殊詐欺を疑い電話を代わりました。

【新潟かがやき農協 ささかみ支店 佐藤小百合さん】
「犯人に、何のお金ですかとこちらは聞いたんですけど、『滞納されてて』みたいな…。最終的にみんなに共有していければいいなと思っています」

警察によりますと、女性は、大手通信業者を名乗る男から未納料金としておよそ50万円を振り込むように指示を受けていたということで、山崎さんや佐藤さんらの連携で被害を防ぐことができました。

【山崎朱里さん】
「まさか、本当に詐欺だなと思わなかったんですけど、一応念のためお知らせした方がいいのかなと思って。間に合ってよかったなと思っています」

2023年の1年間に新潟県内では、特殊詐欺の被害が203件あり、被害額はおよそ5億7300万円で2年連続で5億円を超えています。

警察は「大手通信事業者を名乗る特殊詐欺が増えているとして、怪しい電話には出ないでほしい」と注意を呼びかけています。