公費は使っていないと言うが…

斎藤幸平 東京大学 准教授:
金と政治の問題が、これだけ言われている中で、一般的に見れば、「不適切」と言われても仕方がないものに、公費が使われていたのではないか。公費の使用は、否定していますが、政策活動費には領収書がいらないので、懇親会に、そのお金が使われてたのではないか、という不信感はありますよね。

さらに、この時期には、自民党の女性局でも、旅行気分でパリに行っていたことが問題になった。
懇親会のコンセプトは、ダイバーシティだと言っているが、自民党は、選択的夫婦別姓とか、同性婚とかいうものを一切やらない。その流れで言っても、懇親会で、女性を、いわば道具として扱いながら、ホモソーシャルな盛り上がりをしていたことは批判せざるを得ないと思います。

南波雅俊キャスター:
懇親会に公費は使っていないと否定はしていますが、その直前に行われた会議には使われているわけで、その会議のあとに、チップの口移しや、ボディータッチがあった懇親会が行われたという、その感覚自体がいかがなものかと感じる。

斎藤幸平 東京大学 准教授:
緊張感が欠けていると思わざるを得ないですね。しかし、その背景には、野党が弱いことがある。自民党には、これだけ問題視されながらも、次の選挙で負けるという緊張感がない。55年体制がずっと続いてきた中で、小選挙区制度や、政策活動費制度など、党有利の体制が出来上がってしまっている。なので、私たち国民は、怒っても、次にどうするかという選択肢がない。そうした状況が、政治不信だけを強めていっているのが残念極まりない。

山内キャスター:
その政治不信というか失望感のようなものが、SNS上にたくさんあがっています。

「自民党はいまだに、昭和の時代を生きているのね」

「不適切にも程がある」

「周りに止める人がいない時点で、党として終わっている」

「危機管理もできない人間に、日本の未来はまかせられない」

Xでは一時、“ #過激ダンスショー”というがワードが、トレンド入りしました。

今回の事態を受けて、TBSスペシャルコメンテーターの星浩 氏は、「国民は、自民党にあきれている」と話します。
さらに、「裏金問題では、金銭的な腐敗が、そして今回の懇親会では、意識の退廃が露呈した。4月28日には、東京、島根、長崎で、衆院の補欠選挙がありますが、これに大きな影響を及ぼすのではないか」と見ています。