2月、高知県が歴史公文書32冊を誤って廃棄していたことがわかりました。中には1999年以降、深層水を使った発泡酒の開発をめぐり、県とアサヒビールがトラブルとなった一連の資料も含まれていました。
(商工農林水産委員会 県議会)
「県の公文書管理に関する信頼を損ない、議会、県民の皆さまに深くお詫びを申し上げます」
県によりますと、誤って廃棄したのは県公文書管理委員会で「歴史公文書に当たる」とされた文書、32冊です。資料整理を行っていた工業振興課で、2月22日以降、歴史公文書と廃棄する文書をそれぞれダンボールに入れ、担当職員が会計年度任用職員に対し、廃棄する文書の処分を指示しました。29日になって担当職員が確認したところ、廃棄する文書とともに歴史公文書32冊も誤ってシュレッダーにかけていたことがわかったということです。
廃棄された歴史公文書は、県の関連施設や海洋深層水に関するものなどで、中には1999年から2001年にかけて、アサヒビールが海洋深層水を使った発泡酒の開発をめぐって、県の協力を受けていたにも関わらず、最終的に富山県の深層水を使った商品を販売したことで謝罪。その後、室戸の海洋深層水を県と共同研究することになった一連の資料も含まれていました。
このうち7件は電子ファイル化していたため復元できるということです。
県は今後について、歴史公文書を公文書館へ移した後に廃棄文書を処分することや、歴史公文書と廃棄文書を誰が見てもわかるよう明示するなどして再発防止に努めるとしています。














