海産物の密漁防止に向け、ドローンを使った青森県内での実証実験の成果が報告されました。技術的な観点からの有効性が認められ、漁協でのドローンの導入が進んでいます。

2022年10月、むつ市の川内町漁協で行われた実証実験。ドローンと並走する船から機体を操り密漁防止のパトロールを想定しました。

この実証実験は、日本ドローン活用推進機構と県内4つの漁協が2021年から行っていて、6日は、その成果報告会が開かれました。

このうち東通村の小田野沢漁協では、夜間にアワビが密漁される被害が相次いでいたため、夜間のドローンの有効性が試されました。

その結果、赤外線カメラで不審船に見立てた船を漁港から離れた場所にあるモニターで確認することができました。

小田野沢漁協 川村敏博組合長
「近辺では(実証実験を)やって、すぐは(密漁者は)見えなかった。すばやく導入して(密漁の)大きな抑止力にしたい」

日本ドローン活用推進機構 石井克幸代表理事
「この3年間は青森県で密漁対策の実証実験をできましたが、他の都道府県でも困っている漁協があると思いますので、青森県内でも活動しつつ、ここで得た知見をほかで広めていきたい」

ドローンを使った密漁防止対策は、実証実験に協力した蓬田村漁協が導入済みで、来年度、小田野沢漁協が導入を検討しているということです。