■カーネクスト侍ジャパンシリーズ2024 日本 5-0 欧州代表(6日、京セラドーム大阪)
侍ジャパンは6日、京セラドームで欧州代表との強化試合に挑み、5対0で勝利。2024年の初陣を完封勝利で飾った。
初回に4番・村上宗隆(24、ヤクルト)の先制タイムリーなどで2点を奪うと、中盤に近藤健介(30、ソフトバンク)が2点適時打を放ち“WBC戦士”が活躍。さらに、初代表の紅林弘太郎(22、オリックス)、現役大学生の西川史礁(20、青山学院大)もタイムリーで追加点を奪うなど、新旧の侍が躍動した。
2023年のWBCでは世界一を奪還した侍ジャパンが今年11月に行われる「プレミア12」の優勝を目指し新たなスタート。
欧州代表との強化試合、第1戦の先発を任されたのは平良海馬(24、西武)。2021年東京五輪金メダルメンバーの平良は立ち上がり、1番の元メジャーリーガー、E.ベルトレ(34、スペイン)をスライダーで内野ゴロを打たせると、四球を出してもクリーンアップを落ち着いて打ち取り、試合のリズムを作った。
侍打線は1回、1番・塩見泰隆(30、ヤクルト)が追い込まれながらストレートをレフト前に弾き返し出塁。1死から3番・近藤がレフト線へのツーベース、パ・リーグ2冠王が繋いだ。このチャンスに4番・村上がライト前へタイムリーを放ち、侍ジャパンが1点を先制した。しかし、これだけでは終わらず、2死から初代表の6番・紅林弘太郎(22、オリックス)が初打席初タイムリーをマークし、追加点を奪った。
2回、平良は連打を浴び、無死1、2塁のピンチを招いたが7番・A.ミネオ(29、イタリア)をセカンドゴロ、小園と源田の華麗なコンビネーションでダブルプレー。ピンチを切り抜けた。
3回からは京セラドームが本拠地の宮城大弥(22、オリックス)がマウンドへ。あっさり2アウトを奪い、前日の強化試合でホームランを打っている2番・M.フルプ(25、チェコ共和国)を迎えると、1球目は85キロのカーブでストライク。2球目はフォークで空振り、そして、3球目は142キロのストレートで見逃し三振。完璧な配球で欧州代表をねじ伏せた。
4回も1死から4番・M.チェルベンカ(31、チェコ共和国)を152キロのストレートで空振り三振、5番・ J.プロファー(27、オランダ)もピッチャーゴロと打者6人で2奪三振、内野ゴロ4つとパーフェクトリリーフ。
2回以降はヒット1本に抑えられていた打線は5回、1死から1番・塩見が四球を選ぶと井端弘和監督(48)が代走で西川史礁(3年、青学大)を起用した。すると2番・小園海斗(23、広島)がセンター前ヒットでチャンスを広げ、3番・近藤が打席へ。3球でカウント1-2と追い込まれてから5球粘ってフルカウントへ、そして9球目を弾き返しライトオーバーの2点タイムリーツーベース。パ・リーグ打点王が勝負強さを発揮し貴重な追加点を挙げた。
6回からは昨季のパ・リーグ新人王、山下舜平大(21、オリックス)が登板。最速159キロのストレートで2イニングを被安打1、奪三振2、四死球0、失点0と侍ジャパンデビューを飾った。さらに6回裏、2死1、2塁で途中出場の大学生・西川が“侍初打席”に立ち、初球初スイングで三塁線を破るタイムリーツーベース、“若き侍”がしっかり結果を出した。
2024年初戦となった侍ジャパンはWBC世界一メンバーの村上、近藤のタイムリーに初代表の紅林、大学生の西川もタイムリーと新旧メンバーが見事に融合、投手陣も欧州代表に得点を許さず、6人の完封リレーで勝利を収めた。
試合後、井端監督は「まず先に点数をとりたいと思っていたので、初回から打線がつながっていい形で点がとれた。非常に楽な形で進められたかなと思います」と振り返った。この日はWBCメンバーに加え若い選手も活躍。「西川選手だったり石川選手も2本ヒットを打ちましたし、非常に良かったと思います。ヒット出ていない選手もきっちり振れていた」と新戦力に手応えを感じたようだ。














