Jリーグは22日、地球温暖化対策の一環として、来年のシーズンからすべての公式戦で排出されるCO2を、カーボン・オフセットによって実質ゼロにする取り組みを始めることを明らかにしました。

Jリーグでは昨年から環境省と連携協定を結び、地球温暖化など環境問題への取り組みを始めています。

22日に行われた連携1周年記念のイベントでは、来年からすべての公式戦で、スタジアムでの電気の使用などによって排出されるCO2の量を算出した上で、カーボン・オフセットを行って実質排出量をゼロにすることを発表しました。

カーボン・オフセットとは、CO2などの温室効果ガスの排出を減らす努力をした上で、それでも排出してしまう分について、他の場所での削減や吸収量を買い取ることで埋め合わせるという方法です。

Jリーグの野々村芳和チェアマンは「全国58のクラブが、サポーターや地域の人々も巻き込んで本気で環境問題に取り組むことで、次の世代の子どもたちに良いパスを渡したい」と述べました。

また、環境省の山口 壯大臣は「Jリーグがやることによって、『脱炭素ってカッコいい』と思ってもらえれば、社会全体の意識が向上する」と期待感を表しました。

イベントには元Jリーガーの北澤豪さんや、サッカー好きとして知られるタレントの国分太一さんも登場しました。北沢さんは「これ以上暑くなると、スポーツをやれない環境になってしまう可能性がある」と地球温暖化に危機感を示し、国分さんは「Jリーグは人が集まる場所なので、そこでサッカーの勝ち負けではないものを知って帰ることで、サポーターの意識が変わってくるのではないか」と話しました。