ドイツ空軍のオンライン会議とされる音声がロシアメディアに公開された問題で、国防省は「会話が傍受された」と認めました。ピストリウス国防相はロシアによるドイツ分断を狙った情報戦だと警戒感を示しています。
音声はロシアの国営メディア「RT」が1日にSNSで公開した38分にわたるものです。
ドイツ空軍トップのゲルハルツ総監など複数の高官が参加するオンライン会議の会話で、複数のドイツメディアによりますと、ピストリウス国防相への報告の準備として2月19日に行われたとされています。
議題はウクライナが求める長距離巡航ミサイル「タウルス」の供与に関するもので、▼供与にはどれほどの時間が必要か、▼ドイツ軍の手助けなしでウクライナ軍が運用できるのかどうかなどについて話し合われています。
供与までの時間についてはショルツ首相の決定のあと、軍が供与する場合は8か月、メーカーが提供する場合は6か月が必要だという意見が出されています。
また、発射訓練の期間は通常で3か月から4か月、すでに技術のある兵士であれば12週間以内に終了するとしています。
そして、クリミア半島とロシア本土を結ぶクリミア橋を標的とした場合についても議論され、「橋脚が細いので狙うのは難しい」という声があがっていました。
さらに、イギリスは長距離巡航ミサイル「ストームシャドー」をウクライナに供与するにあたり、「数名のイギリス兵を派遣している」という発言もありました。
国防省の報道官はJNNの取材に対し、「空軍部門での会話が傍受された」と認め、調査中であることを明かしたうえで、「SNS上で流れた録音や文書に手が加えられた部分があるかどうかについて、現時点で確実なことは言えない」としています。
ピストリウス国防相はロシアがドイツ分断を狙い情報戦を仕掛けていると指摘し、プーチン大統領の策略にはまってはならないと訴えました。
野党議員からは「音声の漏洩は今回が初めてではないはずだ」との声も上がっていて、ドイツ国内で衝撃が広がっています。
また、これまでタウルスの供与を拒む根拠としてショルツ首相は「ドイツ軍の兵士の派遣が必要であること」を挙げていましたが、今回の会話内容から、その根拠が崩れるのではないかという懸念が広がっています。
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