新潟県 十日町市の道の駅に段ボール製の授乳室が贈られました。鍵がかけられないことやその構造を巡って批判があったことを受け、利用者目線での改良が図られています
十日町市にある「道の駅クロステン」に届いた授乳室。簡単に運べる段ボール製です。

【日本道路建設業協会北陸支部 海野正美 支部長】「授乳室の設置が道の駅の子育て支援の一助となれば幸いです」

道の駅のベビーコーナーの設置率は全国的に低く、2019年度でわずか4%。国交省が2025年度までに50%以上にすると目標を掲げていることから、日本道路建設業協会は去年、3年間で150の授乳室を全国に贈ることに決めました。

【日本道路建設業協会北陸支部 海野正美 支部長】「これまでそういうもの(授乳室)がなくて不自由していた人もいるだろうと思う。安全面・防犯面からも心配がない状態で安心して使ってもらえればなと」

しかしこの授乳室をめぐっては去年9月…
大分県や島根県で設置が始まるやいなや賛否両論が噴出。

入り口はカーテンだけで仕切られ鍵がかけられないことや、上から覗ける構造だったことから厳しい批判も相次ぎました。

今回届いた新たな授乳室は、寄せられた意見を取り入れ、利用者目線で改良したもの。正面にはスライド式で鍵がかけられるドアがつきました。さらに…
【記者リポート】「授乳室は段ボール製ですが、重みや水にも強い強化素材を使っているそうです。また、天井には梁が張ってあり、『倒れそうで心配だ』という声にも応えたということです」
消防法の規定で天井はつけられないそうですが、壁を50センチ高くすることができるということです。

道の駅クロステンでは今後、消毒や荷物置きなどの備品をそろえた上で、設置場所も工夫しながら運用を始めたいとしています。

【道の駅クロステン十日町 岩船眞人 駅長】「人目がつかない所だと防犯上の問題があったりするし、使いやすい所となると人目につく(届く)所がいいのかなと。授乳室があるかないかは出かけるときの一つの選択材料になる」

この改良版授乳室は来月、柏崎市と出雲崎町にも贈られる予定です。