プロ野球開幕までおよそ1か月です。主力選手と控え選手の力の差が大きいと指摘される楽天イーグルス。開幕へ向けてチームの底上げが課題となるなか、今シーズンでの飛躍が期待される若手選手に注目しました。

投手で期待される新たな力は、背番号135育成の清宮虎多朗、23歳。「きよみや」ではなく「せいみや」です。

阪神との練習試合に2番手で登板した「せいみや」は、いきなり155キロ越えを連発すると、球場の球速計は159キロを示します。

日本一の立役者・木浪をストレートで追い込むと、最後もストレートで空振り三振。バットも吹っ飛び、阪神ファンをもどよめかせます。

続くミエセスも150キロ越えの直球で外野フライに仕留めます。圧巻だったのはこのイニングに投じた13球全てがストレートで、いずれも150キロ越え。最後は巧打者・近本もファーストゴロに打ち取り直球勝負の3者凡退。育成の清宮が底知れぬ潜在力を見せつけました。因みに彼の最速は161キロ、夢が膨らみます。

楽天 清宮虎多朗投手:
「今の調子を継続してやっていければいいと思いますし、球速面でも疲れがたまっても(球速を)キープできたらいい」

昨シーズンはイースタンリーグで22セーブを挙げ、セーブ王にも輝いた清宮。沖縄で投げた3試合ではいずれも無失点でした。

楽天 清宮虎多朗投手:
「僕は育成6年目になってまだ1軍のマウンドを踏めていないのでチームの力になりたいという気持ちだけです」

支配下登録を掴み1軍のマウンドで大暴れできるか、「せいみや」に注目です。

一方、野手で注目するのはプロ2年目の平良竜哉。

今江監督から春季キャンプのMVPにも選ばれた沖縄出身の25歳です。昨シーズンは若手のフレッシュオールスターで優秀選手に輝いたものの、1軍出場はありませんでした。今シーズンにかける思いは強く1軍でのキャンプが決まった時、ある決断をしたと、平良選手の兄が打ち明けます。

平良竜哉選手の兄:
「キャンプで1軍に呼ばれたら、気合をいれて丸坊主にする」

楽天 平良竜哉選手が子どもたちに話しかける:
「坊主が一番いいよな!野球選手はそうでもない???」

予告通り丸坊主にして気合を入れた平良、結果を出します。

ここまでの実戦では8試合に出場し6試合でヒット。うち2試合ではマルチヒットも記録しアピールを続けています。

楽天 平良竜哉選手:
「(Q 丸刈り効果は?)少なからず出ているのかなと思うんですけど、それは気持ちの問題なんで」

気持ちだけではなく技術にも磨きをかける平良。鋭いスイングから繰り出されるパンチ力のある打撃で開幕1軍入りを目指します。

楽天 平良竜哉選手:
「一軍に定着するという部分で、毎試合毎試合がアピールするポイントだと思うので一喜一憂せずに一試合1試合頑張っていきたい」

ここ数年若手の台頭が求められているだけにベテランに割って入る若い力に期待したいですね。プロ野球開幕は3月29日。楽天はホーム・仙台での開幕となります。