「息子のような子どもたちが安心して小学校に通うことができるように」裁判にのぞむ両親の思い【意見陳述全文】

裁判後の記者会見で取材に応じる両親

小学校は、息子が小学校内で感染したことは分かっていたはずです。ところが、災害共済給付金請求の書類に『両親が申請するよう強く要請したため』と記載しました。息子の身体状況や生活状況、接触のあった他の児童の感染状況などを正確に報告してくれることもなく、他人事のような対応でした。
スポーツ振興センターの審査においても、息子の行動範囲がごく限られていたことや、小学校でのクラスターの状況等に正しく目を向けてもらえず、不支給決定とされてしまいました。

息子という1人の人間が存在したこと。息子が精いっぱい生きていた様子を、しっかりと見つめてもらうことは出来ませんでした。

息子は、たくさんのハンディを負っていましたが、大病を乗り越え、一生懸命に生きました。私たちのかけがえのない宝物でした。 この裁判では、息子という1人の子どもが精一杯生き抜いたことを、正面から認めて頂きたいです。そして、息子のような子どもたちが、他の子どもたちと同じように安心して小学校に通うことが出来るよう、改善がなされていくことを、心から願っています。