祭りの保存・継承に取り組む「黒石寺蘇民祭保存協力会青年部」には、現在30代から70代の50人が在籍しています。父親が1977年に保存協力会を立ち上げたという菊地義則さんも、伝統が絶えることに複雑な思いを抱いているといいます。
(菊地義則さん)
「複雑ですし、ちょっと来年以降のことはわからないのだけれども、今年の蘇民祭当日と準備をある意味楽しもうと思っていますね」
青年部の多くは地元・黒石地区の住人で構成されていますが、他の地域に住みながら自ら志願して保存協力会に参加した男性もいます。奥州市の胆沢地区に住む三田恭諭さんです。10年前にはじめて蘇民祭に参加し、祭りの虜になりました。蘇民祭に関わる人は、「お精進」とよばれるしきたりを守らなければならず、三田さんもその一人です。
(三田恭諭さん)
「動物系、肉や魚は一切食べないで、キノコやらこんにゃく、豆腐をいただいています」
祭り前の1週間を精進期間としていて、動物性のたんぱく質や香りの強いニラなどの野菜は食べることができません。
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