「そんな状態の僕でも今が一番幸せだなって思っています」

県内におよそ100人の患者がいる指定難病ALS。根本的な治療法はなく、症状が進めば、24時間の介護が必要になります。

家族との最後の時間が、辛い介護の記憶だけにならないように、眞榮田さんは自分と同じような難病患者が利用できる、訪問看護の事業を立ち上げようとしています。

ALS患者 眞榮田純義さん
「健康な人が自由にできて、障がいがある人が自由にできないことを自由にさせてあげられる環境を整えたい」

残された時間で、やりたいことはまだまだあります。この日行われたのは、その内の1つ、母校での講演会です。

ALS患者 眞榮田純義さん
「病気になって『もうあとどれくらいしかあなたに時間はないですよ』って言われた時に、すごく命の重みと時間の大切さを理解しました。みんなにもちょっと考えてほしいと思うんですけど、今ある命を大事にしてほしいなって思います。生きることへの執着を忘れないでほしいです」

余命を告げられても、なぜこんなに生き生きと過ごせるのか。母校の後輩に語りかける言葉に、ヒントがありました。

ALS患者 眞榮田純義さん
「残りの人生、後悔しないように生きないともったいない。旅行が好きで、『もっといっぱい行かないと』と思って、家族と東京に行ったり、友人と男4人でディズニーランドに行ったりしました。僕はもう、何年後死ぬかもしれないと先生から宣告を受けています。でも、そんな状態の僕でも今が一番幸せだなって思っています」

話を聞いた生徒
「このような貴重な話をしていただき、ありがとうございました。限られた時間の中で、今が一番幸せって言えるような一日一日を、自分自身で作り上げていけるように頑張りたいって思いました」

「どんな重い病気になっても、ポジティブに考えて、今ある限られた時間を楽しくしていけたら良いと思いました」

残された時間で、次々に夢を叶える眞榮田さん。同じように限られた時間を生きる私たちに、「何を大切にするべきか」を問いかけています。