「休むために働く感覚」ドイツ人の働き方

小川キャスター:
ドイツでは、日本とは違った仕事への向き合い方というのが根付いているということなんでしょうか。

ドイツ公共放送東京支局 プロデューサー マライ・メントラインさん:
ドイツ人の多くは「休むために働く」感覚なんです。

例えば、ドイツには「閉店法」というものがあって、日曜日はレストラン以外のお店は営業してはいけないんです。そのため、日曜日はショッピングなどができないため、逆にしっかり休みます。

加えて、一部企業では週末に会社がサーバーを止めるため、仕事の電話もかからないし、メールも届かない。加えて、有給とは別に病気用の有給もあります。病気のために有給を貯めなくていいため、長期休暇が取りやすく、有給消化率が高いのです。

伊沢さん:
「これをいきなり真似しよう!」と言われても、ジョブ型雇用にするのか、長期の雇用にするのか、雇用制度から変えていかなきゃいけないので。これを国ぐるみでやれたら理想だなと思います。本当に文化を変えないというレベルですね。

小川キャスター:
名目GDPで3位になったことを、ドイツの人たちはどう受け止めてますか?

マライ・メントラインさん:
ドイツにいる親に話したら、逆に「そうなの?」と言われるくらい全然実感がないそうなんです。

というのも、今のドイツは物価高ですし、G7の中で唯一のマイナス成長と言われています。長年、国内インフラに投資してこなかったため、ここ最近は海外企業がドイツで新しい拠点をあまり設けないといったマイナス面も非常に大きい認識です。