シリーズ「現場から、」です。能登半島地震で被災した石川県輪島市の門前高校。過疎化が進むまちで「地域おこし軍団」として活動する野球部員たちが少しずつ前を向き、歩み始めています。
門前高校 野球部2年 登稜真さん
「1か月とちょっとぶり。(Q.坊主じゃなくていいんですか?坊主にする?)いや…。おそらく春までには、たぶん坊主にします」
門前高校野球部2年の登稜真さん。輪島市内の自宅は応急危険度判定で「立ち入り危険」の赤紙が貼られていました。
門前高校 野球部2年 登稜真さん
「グローブがなくなって、友だちからいま借りている。もうたぶん家に入れないのでなかなか…」
母・智美さん
「崩れた家の中で『グローブがない』って言って探していて、見つけられなくて『野球どころじゃないし』と諦めているというか」
現在は、市外に住む兄・柊士郎さんの家に身を寄せる登さん親子。避難生活が続き、一時は野球を諦めかけましたが…
門前高校 野球部2年 登稜真さん
「いまは同級生みんなとまだ顔合わせできていないので、顔合わせてリフレッシュしたり、また門前球場で一緒に野球したい」
甲子園常連の星稜高校元監督で、おととしから母校・門前高校でチームのアドバイザーを務める山下智茂さん(78)。過疎化がすすむ故郷を野球で盛り上げたいと、部員を鼓舞します。
門前高校 野球部アドバイザー 山下智茂さん
「目標は甲子園。キャッチフレーズは地域おこし軍団」
山下さんを慕い、奥能登でプレーすることを選んだ部員たち。40人のメンバーが顔を揃えることはまだ叶いませんが、週末には金沢市内で自主トレーニングを始めました。
門前高校 野球部アドバイザー 山下智茂さん
「地震のわりに明るい。好きな野球をやるときはやっぱりみんな元気いい」
奥能登出身の塩士暖さんと埒光平さんはどちらも自宅が半壊。現在は、金沢市にある後輩部員の自宅や兄弟の家に身を寄せています。
輪島市の自宅が半壊 塩士暖さん
「家のことも心配ですけど、1日1日大切に、野球以外のことも感謝の気持ちを持ってやっていきたい」
能登町の自宅が半壊 埒光平さん
「自分が暮らしてた町が跡形もないくらいに崩れてたりしていてすごくショックでした。いままで当たり前のように野球していたけど、この地震で当たり前じゃないということに気づいたというか感じたので、結果で恩返ししたい」
被災地への思いを胸に、それぞれが球春を迎えようとしています。
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