韓国の最高裁が元徴用工裁判の判決を不当に遅らせたとされる事件で、元最高裁長官に無罪判決が言い渡されました。

この裁判は、2011年から6年間にわたって韓国最高裁の長官を務めた梁承泰氏が、元徴用工が日本企業に賠償を求めた裁判の判決を不当に遅らせたなどとして、職権乱用などの罪に問われたものです。

検察側は、日韓関係の悪影響を懸念する当時の朴槿恵政権の意向を受けた梁氏が判決を遅らせる方法をまとめた文書の作成を指示したとして、懲役7年を求刑していました。

しかし、ソウル中央地裁は26日、「嫌疑は認められない」と判断し、梁氏が起訴されたすべての罪について無罪を言い渡しました。

元徴用工裁判をめぐっては、2018年の最高裁判決で初めて日本企業の敗訴が確定。日韓関係が冷え込む原因となりました。