パレスチナ自治区ガザの保健当局は、イスラエル軍が人道支援を待つ市民に対して発砲し、少なくとも20人が死亡したと発表しました。
ロイター通信によりますと、24日にガザ市でイスラエル軍が人道支援物資の配布に並ぶ市民に対して発砲しました。映像では、銃声が鳴り響く中、逃げる人々の様子が映されています。
また、ガザ保健当局によりますと、25日にもガザ市でイスラエル軍が物資を受け取るために集まった市民に発砲し、戦車からも砲撃しました。
25日の攻撃では少なくとも20人が死亡、150人がけがをしてこのうち数十人は重体だということです。
AP通信によりますと、イスラエル軍は「調査中だ」としていて、詳しい経緯は明らかになっていません。
イスラエル軍はほかにも、包囲した南部ハンユニスでの攻撃を強めていて、ガザ保健当局によりますと25日、過去24時間での死者が200人増え、戦闘開始以降ガザ側の死者は2万5900人にのぼったということです。
こうした中、アメリカのワシントンポスト紙は25日、バイデン大統領がイスラエルとハマスの交渉の仲介を手助けするために、CIA=中央情報局のバーンズ長官を近日中に派遣すると報じました。
複数のアメリカ政府当局者の情報として報じたもので、バーンズ長官はヨーロッパでイスラエルとエジプトの情報機関トップやカタールのムハンマド首相と協議を行い、人質全員の解放や長期間の戦闘停止などについて合意の道を探るとしています。

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