ASEAN=東南アジア諸国連合の今年の議長国・ラオスが任命した特使がミャンマーを訪問し、クーデターで実権を握るミャンマー軍のトップと会談しました。ミャンマー軍と戦闘を続ける民主派などを巻き込み、和平計画を進展させられるかが焦点です。
ASEAN特使に任命されたラオスの元首相府相アルンケオ氏は10日、ミャンマーの首都ネピドーを訪れ、軍のトップ、ミン・アウン・フライン総司令官と会談しました。
ミャンマー国営テレビによると、総司令官は、民主派政党が圧勝した2020年の総選挙に不正があったとしてクーデターを正当化したうえで、「和平のために努力している」と強調したということです。
2021年2月の軍事クーデターから3年が経とうとしているミャンマーでは、少数民族や民主派の勢力が全土で激しい武装抵抗を続けていて、軍は各地で無差別の空爆などを繰り返しています。
ASEANはクーデター後、ミャンマー軍事政権との間で暴力の即時停止や対話を仲介する特使の受け入れなど5つの項目で合意しましたが、ほとんど履行されていません。
今回の訪問で、特使のアルンケオ氏が民主派の幹部らと面会するのかは分かっていませんが、ASEAN加盟国の中でもミャンマー軍に融和的なラオスが今年、抵抗勢力などを巻き込みながら和平計画を進展に導けるのか注目されます。

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