AIブームを「ステロイドで増強されたドットコム・バブル」と呼んでから1年。米GQGパートナーズのラジブ・ジェイン氏が突如として方針を転換した。

GQGを10年で運用資産1500億ドル(約23兆6000億円)の大手投資会社に育てたジェイン氏は、ほぼ全面的に敬遠していたテクノロジー株を7月以降、積極的に買い増している。

8月にさらに加速したこの転換は、AI相場が世界株の時価総額を数兆ドル膨らませる中で、AIに弱気な姿勢を維持することの代償の大きさを浮き彫りにしている。

Photographer: Christopher Goodney/Bloomberg

フロリダ州フォートローダーデールを本拠とする著名な資産運用者の突然の転換は、苦しい1年半を経てのものだ。AIに対する弱気な見方が響き、ジェイン氏のファンドは同業に後れを取り、長期にわたる好成績を帳消しにした。

これを受け、投資家は2025年半ば以降、同氏のファンドから360億ドルを引き揚げ、GQGの株価は上場来最安値に下落した。

GQGは今年8月、新興国市場ファンドのテクノロジー株への配分を3倍超の約35%に引き上げ、それまでの大幅な「アンダーウエート」の大半を解消した。同社ウェブサイトに掲載されたポートフォリオ更新資料で明らかになった。

主力の国際株式ファンドでは、台湾積体電路製造(TSMC)や韓国のサムスン電子などテクノロジー企業が現在28%を占め、このセクターは「オーバーウエート」となった。7月時点では5.4%だった。

この大規模なポートフォリオ入れ替えの資金を捻出するため、ジェイン氏はブラジルやインドで大幅にオーバーウエートとしていた銘柄を含め、他の主要な保有ポジションの一部を縮小した。現地投資家によると、この売りは一部ブラジル株の下落を増幅させるほどの規模だった。

GQGの担当者はコメントを控えた。

大胆かつ大規模な集中投資で知られるジェイン氏は8月の決算説明会で、方針転換の理由として、バリュエーションの改善やコンピューティング能力への需要拡大、画像処理半導体(GPU)価格の回復を挙げた。「明らかに過小評価していたことが幾つかあった」とジェイン氏はアナリストらに語った。

原題:Outspoken AI Bear Jain Capitulates After $36 Billion Exodus (1)(抜粋)

--取材協力:Leda Alvim、Raphael Almeida.

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