(ブルームバーグ):スイスのケラーズッター財務相は、UBSグループが本社を国外へ移す必要はないとの見方を示し、スイスにとどまるよりもコストが高くなると指摘した。同社は資本規制の厳格化を避けるため移転を検討していると伝えられている。
同相は、UBSをスイスから追い出したいのかとスイス紙シュバイツ・アム・ボッヘンエンデに問われ、「スイスを離れればコストがはるかに高く、法的にも複雑になる」と述べた。「スイスの銀行でもなくなる。ただ、UBSのビジネスモデルはスイス、スイスらしさ、法の支配、政治的安定を基盤としている」と語った。同紙が26日伝えた。
スイス議会上院では今週、海外子会社を支えるためUBSにより多くの自己資本保有を義務付ける計画を過半数が支持した。UBSは同国最大の銀行で、この措置により普通株式等Tier1(CET1)資本を160億ドル(約2兆5200億円)追加で保有する必要があると試算している。
同社は、この資本規制改革によって世界の競合他社に対する競争力が損なわれると主張し、計画に反対する取り組みを続ける方針を示している。
ニュースサイトのセマフォーは24日、UBSが外国銀行との統合を含め、スイス当局の規制下から銀行を移す方法について協議を再開したと報じた。協議の詳細は明らかにしていない。
この問題は今後、スイス議会下院で審議される。最終的な結論が判明するのは早くても2027年になる見通し。
ケラーズッター氏はシュバイツ・アム・ボッヘンエンデに対し、「UBSがスイスを離れる必要は全くない。多くのアナリストや専門家は、要求されている内容は妥当で、UBSにとって十分対応可能だとの見方で一致している」と指摘。「中東での紛争時にプライベートバンクへの資金流入がみられたことは、事業拠点としてのスイスに対する信頼を明確に示している」と付け加えた。
スイス国立銀行(中央銀行)のシュレーゲル総裁も、公共放送SRFとの別のインタビューで同様の見方を示した。
26日に放送されたインタビューで、「最終的に本社をどこに置くかはUBSが決めることだ」と発言。「もちろんUBSは大手銀行で、スイスに恩恵をもたらしている。ただ、当然ながらスイスもUBSに恩恵をもたらしている」と述べた。
原題:UBS Leaving Home Would Be More Expensive, Swiss Minister Says(抜粋)
--取材協力:Zoe Schneeweiss.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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