韓国では、人気俳優の曽祖父が「日本の植民地支配に協力」していたという疑惑で、その俳優がバッシングを受ける出来事がありました。これをきっかけに、先祖が「親日」だったかを検索するサイトの利用が急拡大しています。

「とにかく親日派がいなくて良かった」
「先祖に親日派がいたなんて衝撃的」

自分の先祖は「親日」なのか。今、韓国で自分の先祖を調べるサイトの利用が急速に広がっています。その名前は「親日派スキャナー」。

記者
「これは名字などを入れると、先祖に親日行為があったかを調べられるサイトです。非公式なもので、情報の精度は保証されていません」

ここで言う「親日」とは、日本の「植民地支配に協力した人々」を指す用語。名字と一族の発祥地を入力するだけで、政府の公式記録と民間記録をもとに、“親日派”と“独立に貢献した”とされる人物が表示されます。

利用が広がった発端は、ある俳優の炎上騒動でした。人気俳優のハヨン氏が、ある番組で「4代続く医師一家」と発言したことをきっかけに、曽祖父に親日疑惑が浮上。ネット上で激しいバッシングを受け、本人は直筆の謝罪文を出しましたが、出演広告は非公開に追い込まれました。

今、ネット上では先祖の「審査」と子孫へのバッシングが行われています。

「親日派側に祖父の名前があるんだけど、どうしよう…」
「国を売った人の子孫だな。残りの人生を反省して生きろ」

ネット上で広がる異様な空気。

一方で、韓国人の日本への好感度は調査開始以来、過去最高となっています。街の人々は「親日派スキャナー」をどう思っているのでしょうか。

『親日派スキャナー』肯定派
「(サイトは)必要だと思います。再び反民族的行為者(親日派)について考えることは悪くないと思います」

『親日派スキャナー』否定派
「子孫に対する過度な魔女狩りです。反民族的行為者(親日派)の行いについてを考えるべきです」

先祖の過去を理由に子孫まで批判するという事実上の「連座制」とも言えるこの現象。専門家は、背景について単なる歴史認識の問題ではないと指摘します。

大衆文化評論家 イ・ムンウォン氏
「(SNSでは)社会的正義を掲げながら攻撃するということがたくさん起こっています。社会的立場のある人を引きずり下ろせば、自分と同レベルにできると感じ、満足感があるのでしょう」

歴史問題を利用し個人を追い詰める、加熱したネット社会の歪みが浮き彫りになっています。