(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストを務めるレーン理事は18日、2026年の消費者物価上昇率が目標の2%を「大幅に上回る」水準で推移する可能性が高いとの見方を示した。
レーン氏は、アイルランドのRTEラジオ1に対し、「今年いっぱいは、現状の3%前後の水準で推移するとみられる。エネルギー価格の動向次第だ」と語った。
レーン氏は、6月の0.25ポイント利上げに続き、今後数カ月で追加利上げが行われる可能性については明言を避けた。イラン戦争によって原油・ガス価格が高止まりする中、投資家は年末までに少なくともあと1回、0.25ポイントの利上げが実施されると予想している。
ECBの主要当局者が発言するのは7月以来だ。ECBは7月の政策委員会会合で金利を据え置き、その後、当局者の大半が夏季休暇に入った。ラガルド総裁は19日、ジュネーブの世界経済フォーラム(WEF)本部で世界経済について講演する予定だ。
ユーロ圏のインフレ率は7月、2.9%へ小幅上昇し、ECBの目標からさらに遠ざかった。一方、4-6月期(第2四半期)の域内総生産(GDP)は予想を上回る0.4%増で、イラン戦争下でも域内経済の底堅さを改めて示した。
レーン氏は、21カ国から成るユーロ圏の経済成長について「それほど悪くない」と表現した。インフレについては、エルニーニョなどの気象現象により、来年夏は一段の上昇圧力がかかると警告した。
レーン氏は「食品価格の上昇が、今後1年間のインフレを押し上げる要因の一つになる」と述べた。金融引き締めによって住宅ローン利用者の負担が増えることについては、インフレ率が「高過ぎる状態が長期化する」事態を避けるため、ECBは物価上昇の抑制を優先しなければならないとの考えを示した。
レーン氏の2026年の見通しは、ECBが6月に示した経済予測とほぼ一致している。予測は9月に更新される予定で、市場関係者やエコノミストの間では、その際に再び利上げが行われるとの見方が広がっている。
レーン氏は「不確実性がある中、われわれが基本的に徹底しているのは、今後の利上げのあり方について、議論に時間を費やさないことだ。現時点で欧州経済はまずまずの状態にある。今年後半に戦争の影響がどう表れるかを見極めたい」と語った。
原題:ECB’s Lane Says Inflation to Hover Near 3% for Rest of Year (1)(抜粋)
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