シタデル・セキュリティーズは、インフレ率が長期にわたり目標を上回っているにもかかわらず、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めに消極的なことが、長期債利回りを高止まりさせ、市場全般に幅広いリスクをもたらしていると指摘した。

シタデル・セキュリティーズの欧州・中東・アフリカ(EMEA)債券セールス責任者を務めるノーシャド・シャー氏は、顧客向けリポートで、政策金利がピークを175ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下回っているにもかかわらず、長期の米国債利回りが約20年ぶりの高水準にとどまっている点に触れた。

シャー氏は、この動きについて「FRBと財政当局のいずれも、難しい選択を迫られた際に、より安易な道を選ぶ傾向があると市場がみていることを反映している」との見方を示し、「こうした状況が続く限り、市場全般にとってリスクであり続けるだろう」と述べた。

米30年国債利回りは17日、5.28%を上回り、19年ぶりの高水準に上昇した。先週発表された統計でインフレと個人消費がともに鈍化していることが示され、債券市場がFRBに対する9月の利上げ観測を後退させたことが背景にある。

シャー氏は、最近のインフレ改善や雇用市場の軟化を、金利を巡る懸念がなくなったシグナルと解釈すべきではないと警告した。同氏はコア財価格の55%超が上昇していることを指摘し、来月のFRB政策会合での判断は「極めて際どいものになる」との見通しを示した。

AIを巡る競争について、シャー氏は投資対象としての魅力が、より高度なAIモデルの開発からクラウドインフラへと移りつつあるとみている。マイクロソフトやグーグルなどのハイパースケーラーは、コンピューティング能力、推論処理、AIサービスの提供・流通を通じてAIを収益化する上で、OpenAIやアンソロピックといった最先端AIモデル開発企業よりも、見通しが立ちやすい可能性があることから、有利な立場にあるという。

原題:Citadel Securities Says Spiking Yields Reflect Fed Policy Risk(抜粋)

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