イタリアの高級車メーカー、フェラーリが来月ローマで発表する同社初の電気自動車(EV)の暫定価格を、約55万ユーロ(約1億円)に設定したことが関係者への取材で分かった。

この価格設定により、新モデル「ルーチェ」は、スポーツ用多目的車(SUV)「プロサングエ」(約45万ユーロから)を上回ることになる。関係者によると、最終的な価格は上下10%の範囲で調整される可能性がある。フェラーリはコメントを控えた。

フェラーリは、初のバッテリー駆動モデルをラインアップの最上位に位置付ける戦略だ。ベネデット・ヴィーニャ最高経営責任者(CEO)は、「量より価値」を掲げ、超富裕層に対するブランドの魅力を維持するため、高価格帯を維持しようとしている。

将来的な価値の維持または上昇を求める富裕層にとって、EVの残存価値が依然として懸念材料である中、ルーチェはこの戦略の重要な試金石となる。

フェラーリは、ブランドの核となる走行性能を維持する限り、内燃機関、ハイブリッド、電動の各種で、顧客に選択の自由を提供したいとしている。

プロサングエは発売以来、同社にとって最も重要なモデルの一つで、従来の2シーターのスポーツカー以外にも顧客層を広げ、平均販売価格の上昇に寄与している。フェラーリは希少性を維持するため、このモデルの生産を年間総生産の約20%に抑えている。

フェラーリの株価は今年ほぼ横ばいで推移しているが、高級品市場の重要地域である中東地域の情勢悪化を受け下落した。フェラーリは先月、中東地域向けの出荷の大半を一時停止した。

原題:Ferrari Sets Price for First Electric Car at Around €550,000(抜粋)

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