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米アップルでホーム機器のハードウエアエンジニアリングを統括していた幹部が、スマートリングメーカーのオーラ・ヘルスに移籍したことが明らかになった。製品投入の遅れに直面する同部門にとって打撃となった。

2022年からホーム機器部門を率いてきたブライアン・リンチ氏は、オーラでハードウエアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントに就任した。オーラのトム・ヘイル最高経営責任者(CEO)が17日、ブルームバーグ・ニュースに明らかにした。

オーラは昨年後半の資金調達で企業価値が110億ドル(約1兆7500億円)と評価されており、近年はアップルからの人材採用を積極化している。25年には、アップルのヘルス部門からリッキー・ブルームフィールド氏を最高医療責任者として迎えた。デザイン責任者のミクル・シルバント氏もかつてアップルのデザイン部門に所属していた。

リンチ氏の退社は、スマートホーム市場で苦戦するアップルの同部門に新たな混乱をもたらす。アップルはこの分野で長年出遅れており、新製品や機能、サードパーティー対応でアマゾン・ドット・コムやアルファベット傘下グーグルに後れを取っている。

アップルの広報担当者はコメントを控えた。

同社はここ数年、スマートホーム分野への本格参入を準備しており、人工知能(AI)や顔認識機能を備えた高度なディスプレーの投入を計画している。また、9インチの画面を備えた卓上ロボット型機器や、高度な家庭用セキュリティー・自動化センサーの開発にも取り組んでいると、ブルームバーグは報じている。

リンチ氏はこれら新製品のハードウエア開発を統括していた。アップルは当初、スマートディスプレーを昨年に発売する計画だったが、音声アシスタント「Siri」の刷新の遅れで繰り返し延期している。Siriの刷新は、パーソナライズされたデータをデバイスに提供する上で不可欠とされる。

スマートディスプレーは早ければ今年9月に投入される見通しで、卓上ロボットやセンサーは27年の投入が計画されている。

ここ数カ月でアップルでは、ユーザーインターフェース責任者のアラン・ダイ氏や環境・政府渉外担当のリサ・ジャクソン氏など、複数の幹部が退社している。AI部門の責任者だったジョン・ジャナンドレア氏や法務トップも、年内に退任する予定だ。

原題:Apple’s Head of Home Hardware Leaves for Smart Ring Maker Oura(抜粋)

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