米アップルは、中国のアプリ開発者から徴収する手数料を引き下げる。中国当局による独占禁止法上のリスクが強まる中、巨大で収益性の高い中国市場で大きな譲歩を余儀なくされた形だ。

12日の発表資料によると、中国本土の「アップストア」で通常の手数料を従来の30%から25%に引き下げる。15日から実施する。スマートフォン「iPhone」向け「iOS」とタブレット「iPad」向け「iPadOS」の双方に適用される。アップルは開発者向けサイトで、今回の変更は「中国当局との協議」を受けたものだと説明している。

同社は、小規模企業や、テンセント・ホールディングス(騰訊)のソーシャルメディア「微信(ウィーチャット)」などのプラットフォーム上で動作するミニプログラムの開発者向け手数料でも、15%から12%に引き下げる。小規模企業向けの措置では前年の売上高が100万ドル(約1億5900万円)未満の開発者が対象となる。

「アップル税」とも呼ばれる手数料の引き下げは、米国に次ぐ重要市場である中国で大きく歩み寄ったことを意味する。自社アプリ内で多数の外部開発者を抱え、アップルの基本ソフト(OS)と事実上の競合関係にあるテンセントや、動画投稿アプリ「TikTok」を傘下に持つ字節跳動(バイトダンス)といった中国ネット大手との長年にわたる対立の解消を狙う。

海外開発者の中国進出を支援するアップインチャイナの創業者、リッチ・ビショップ氏は「中国で多額の売上高を記録しているすべてのアプリ開発者にとって勝利だ」と述べた。

アップルは自社サイトで、すべての開発者に対して公平かつ透明な条件を維持し、「中国でアプリを配信する開発者に対し、アップストアで競争力のある手数料を常に提供すること」に努めると表明した。

原題:Apple Cuts China App Store Fees to Fend Off Local Regulators (1)(抜粋)

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