アメリカとロシアの核軍縮条約、新START=新戦略兵器削減条約が失効したことについて、中国外務省の報道官は「世界の核秩序に消極的な影響を与える」として遺憾の意を示しました。一方、トランプ大統領が求める核軍縮交渉には参加しない姿勢を改めて強調しています。

アメリカとロシアが2010年に調印した新START=新戦略兵器削減条約は、戦略核弾頭の配備数を1550発以下にすることなどを義務づけるもので、両国の間に残る唯一の核軍縮条約です。

ロシア側は条約の延長を打診していましたが、アメリカ側はトランプ大統領が中国を含めた新たな枠組みを作るべきだと主張していて、5日の失効期限までに折り合いはつきませんでした。

条約の失効について、中国外務省の林剣報道官は会見で次のように述べて、遺憾の意を示しました。

中国外務省 林剣 報道官
「国際社会は、条約の失効が国際的な核軍備管理体制と世界の核秩序に消極的な影響を与えることを懸念している」

一方で、トランプ大統領が求める新たな核軍縮の枠組みへの参加については、「中国の核戦力はアメリカ・ロシアとは全く次元が異なり、現段階では核軍縮交渉には参加しない」として、応じない姿勢を改めて強調しました。

アメリカとロシアの間の核軍縮条約がなくなることで、今後、各国の開発競争が加速することも懸念されています。