かんぽ生命保険の野村裕之執行役・運用企画部長は今後の長期金利(新発10年債利回り)動向について、来年度にかけ2.5%を中心に推移すると予測した。金利が上振れした場合は買い需要が高まり、一方的に上昇することはないとみている。

かんぽ生命など日本郵政グループの看板

野村氏は4日のインタビューで、日本銀行が円安とインフレを抑えるために4月に追加利上げに踏み切ると予想。影響を受けやすい残存期間10年以下の金利は「少し水準訂正が必要だ」と述べた。

長期金利は来年度にかけて現状を上回る2.5%前後を中心に推移し、そこから上振れる場面があれば「投資家の買いが入り、一方的な上昇は止まるだろう」との見通しを示した。

国内金利について野村氏は「非常に魅力ある水準になってきているのは間違いなく、長期的目線では皆が国内資産回帰を考えている」と分析。ただし、慎重姿勢を維持する投資家が実際に投資行動に移るためには、「政府・日銀が市場に安心感を与えるメッセージが必要だ」と言う。

8日投開票の衆院選は、世論調査で自民党と日本維新の会の与党優勢が伝えられている。予想通りの結果となった場合は高市早苗首相の求心力が高まり、「責任ある積極財政」による財政拡大のリスクを懸念する声が債券市場関係者の間で根強い。半面、安定政権ができると財政政策はより現実的な路線に修正されるとの見方もあり、野村氏の見解は後者に近いと位置づけられる。

野村氏は、高市首相が公約とする大胆な財政拡張を市場は消化し切れず、「不安視しているというメッセージを円安や金利上昇という形で発信した」と指摘。特に超長期金利の上昇は「大きなショックとなり、世界にも広がった」と話す。

市場から強い警戒信号が発せられ、衆院選後に発足する新政権は「より市場を意識した政策が期待できる」と野村氏は予想。日銀からも「物価上昇率が2%で推移するのであれば、極端にマイナスの実質金利を修正するというメッセージが出てきている」と語った。

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.