金とプラチナが21日に過去最高値を更新し、銀も最高値圏に迫った。グリーンランドを巡る危機の深刻化と日本国債市場の混乱が、安全資産需要を押し上げた。

スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)に出席するトランプ米大統領は、デンマーク領グリーンランドの取得計画を巡り一歩も引く姿勢を見せていない。これを受けグリーンランドの首相は、依然としてあり得そうにないシナリオではあるものの、軍事侵攻の可能性に備え始める必要があるとの認識を示した。

金スポット価格は1オンス=4849.73ドルと、過去最高値を更新。プラチナは一時1オンス=2511.10ドルと最高値を付けた後、上げ幅を縮小。銀は94ドル付近。

 

米国はグリーンランド取得計画に反対するドイツ、フランス、英国など8カ国に追加関税を発動する構えを見せており、貿易戦争を招くと懸念されている。フランスのマクロン大統領は、トランプ氏の通商政策を批判し、欧州が「従属化と流血の政治」を回避するためより強固な主権を確立する必要があると主張した。カナダのカーニー首相はルールに基づく国際秩序が事実上崩壊したと発言した。

ダボスでの言葉の応酬は、米国と欧州という伝統的同盟関係の急速な悪化を浮き彫りにした。市場は動揺し、ドルが下落、安全資産とされる貴金属への需要が高まった。

一方、日本の国債相場の急落は、主要国の財政状況に対する懸念を強めており、通貨や国債を避ける「ディベースメント取引」に拍車をかけている。

金相場には中央銀行による購入からの追い風も見込まれている。ポーランド国立銀行(中銀)が150トンの金購入を承認したほか、ボリビア中銀も外貨準備向けの金購入を昨年12月施行の新規制の下で再開した。

シンガポール時間21日午後0時12分(日本時間同1時12分)現在、金スポット価格は1.6%高の1オンス=4839.21ドル。プラチナは一時1.5%上昇した後、1.3%安の2443.31ドル。

原題:Gold and Platinum Hit Records as Crisis Over Greenland Worsens(抜粋)

(背景を追加し、相場を更新します)

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