(ブルームバーグ):中国は今四半期中にも米エヌビディアの人工知能(AI)半導体「H200」輸入を一部承認する方針だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。エヌビディアにとっては、中国という重要市場へのアクセス回復となる。
中国当局は特定の商業利用向けにエヌビディアからH200を購入することを国内企業に許可する準備を進めている。非公開の情報だとして関係者は匿名を条件に語った。
ただし、安全保障上の懸念から、H200は軍事分野や機密性の高い政府機関、重要インフラ、国有企業での使用は禁止される見通し。中国政府は米アップルの製品や米マイクロン・テクノロジーの半導体などにも同じような措置を講じている。
関係者によると、H200使用の申請は個別の状況に応じ審査される。

条件付きとはいえ、世界最大の半導体市場である中国がH200輸入を認めたことは、エヌビディアにとって大きな勝利だ。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、AI向け半導体分野だけで今後数年間に500億ドル(約7兆8300億円)を生み出す可能性があるとしている。エヌビディア株は8日の時間外取引で、一時0.3%高とわずかに上昇した。
H200は新世代の半導体ではなく、トランプ政権は中国への輸出が可能だとしている。米政府は国家安全保障を理由により先端的なプロセッサーの対中販売を制限している。
エヌビディアはAIアクセラレーター、すなわちAIモデルの開発や運用を支える半導体の最大手で、世界のデータセンター運営企業から大きな需要を得ている。
重要インフラ
関係者によると、電子商取引のアリババグループと動画共有アプリ「TikTok」の字節跳動(バイトダンス)はH200をそれぞれ20万個超発注することに関心があると、非公式にエヌビディアに伝えた。
アリババとバイトダンスはOpenAIなど米国勢に対抗するため、AIモデルの高度化を急いでいる。
中国政府が何を重要インフラと見なすか明確ではない。軍事や政府のネットワークといった分かりやすい分野以外については、よく分かっていない。
エヌビディアの幹部は今週、中国の顧客からH200に強い需要があるとラスベガスでのテクノロジー見本市「CES」で語った。一方で、中国政府と販売承認について直接協議しておらず、中国がいつ販売を認可するかは承知していないと説明。ライセンス申請は米政府に提出済みで、米国による承認の最終的な詳細が詰められている段階だと話した。
エヌビディアはそれ以上のコメントを控えた。中国商務省はファクスで送付したコメント要請に回答しなかった。アリババと字節跳動も、電子メールによるコメント要請に応じなかった。
原題:China to Approve Nvidia H200 Purchases as Soon as This Quarter(抜粋)
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--取材協力:Zheng Wu、Ian King、Luz Ding、Zheping Huang.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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