(ブルームバーグ):トランプ大統領は3日の記者会見で、米国がベネズエラを「運営する」と表明。「安全で適切かつ慎重な政権移行が実現するまで、われわれが国を運営していく」と述べた。
米軍はこれに先立ち、ベネズエラを空爆し、マドゥロ大統領夫妻を拘束した。米国は数カ月前からベネズエラの「麻薬密輸船」を攻撃し、マドゥロ政権に経済面でも圧力をかけていた。夫妻を乗せた米国の航空機は3日、米国に到着した。
トランプ氏はフロリダ州の私邸「マールアラーゴ」で記者会見し「他者が進出するような状況は望ましくない。長年そういう状況が続いていた」と述べた。
米国によるベネズエラ運営には、米石油企業のベネズエラ進出が含まれるとトランプ氏は説明したが、全てのベネズエラ産石油を対象とした禁輸措置は「100%継続される」と示唆し、米軍は警戒を続けると述べた。
「米国の巨大石油企業は世界一の規模であり、そうした企業を進出させ、数十億ドルもの資本を投じてひどく劣化したインフラ、とりわけ石油インフラを修復し、収益性を実現する」と述べた。

トランプ氏はただ、どのようにベネズエラを運営するかについてそれ以上の詳細をほとんど明かさず、「主に米政府高官で構成するグループ」によって行われるとし、石油インフラの修復とベネズエラ国民の「生活支援」にも重点を置くとだけ語った。
マドゥロ大統領夫妻を乗せた飛行機は現地時間午後5時少し前にニューヨークのスチュワート空港に着陸した。関係者によると、そこからニューヨーク市へ移送される。匿名を条件に語った関係者が明らかにした。
ロドリゲス副大統領
ルビオ米国務長官がここ最近、ベネズエラのロドリゲス副大統領と接触していたとトランプ氏は明らかにし、この先も同副大統領の協力を期待していると述べた。
「彼女(ロドリゲス副大統領)はマルコ(ルビオ国務長官)との長い会話で、『必要なことは何でもする』と確約した」とトランプ氏。「とても丁重な姿勢だったが、それ以外に選択肢がなかった」と述べた。
ロドリゲス副大統領はただ、トランプ氏の会見後、ベネズエラ国家防衛評議会メンバー同席の下、国営テレビで演説。マドゥロ大統領の拘束を「拉致」と表現し、「野蛮な行為」と非難した。ロドリゲス氏はベネズエラは二度と植民地にはならないと宣言し、マドゥロ大統領の即時送還を要求した。
米軍の地上展開はあるのかとの質問に対し、トランプ氏は適切なベネズエラ運営を確実にするため、そうした考えを「ちゅうちょしない」と応えた。
トランプ氏はニューヨーク・ポスト紙とのインタビューで、ロドリゲス副大統領が「われわれの望むように行動すれば」、同国に米軍を駐留させることはないと述べた。
トランプ氏、ベネズエラ副大統領が意向に従えば米軍駐留させず-NYP

マドゥロ夫妻は麻薬密輸と武器、共謀に関する訴追のため、海路でニューヨークに向かっていると、トランプ氏は述べた。作戦中に米側に死者は出ず、軍装備の損失もなかったとして、作戦は「第2次世界大戦以来となる規模の強襲」だったと話した。
「盗まれた石油投資」
この攻撃は、膨大な石油埋蔵量を持つベネズエラと地域全体に対して自身の外交目標を達成するためには、積極的に軍事力を行使するトランプ氏の姿勢を浮き彫りにした。
トランプ氏はさらに、必要であれば「第2波」の攻撃を実施する準備があったが、「おそらく現時点では必要ないだろう」と述べた。「米艦隊の配備は維持されており、米国の要求が完全に満たされるまで、すべての軍事的選択肢は保持される」と語った。
またトランプ氏は軍事作戦を決定した理由として、ベネズエラ指導者たちが同国エネルギー部門への米投資を「盗んだ」との確信を挙げた。
「われわれは米国の才能と意欲、技能でベネズエラの石油産業を築いたが、前の米政権時代にベネズエラの社会主義政権は力ずくで盗んだ。これは今でも米史上最大級の米資産窃盗だ」とトランプ氏は述べた。
ノーベル平和賞
トランプ氏は一方で、反体制派指導者のマリア・コリナ・マチャド氏がベネズエラを率いることに懐疑的な見方を示し、マドゥロ氏の後任としての適正に否定的な考えを述べた。
「彼女が指導者になるのは非常に困難だろう。彼女は国内で支持も尊敬も得ていない」とトランプ氏は述べ「とても良い女性だが、尊敬は得ていない」と続けた。
トランプ氏はマチャド氏の所在を知らず、連絡を取ってもいないと述べた。
マチャド氏は3日、これに先立ちソーシャルメディアの「X」に投稿し、ベネズエラ反体制派は政権を担う準備があると表明。2024年の選挙で実質勝利を主張するエドムンド・ゴンサレス氏が大統領に就任すべきだと訴え、同氏の承認を軍に呼びかけた。
中核チーム
トランプ氏は記者会見でベネズエラ国民へのメッセージを問われ「これからは平和と正義を手にするだろう。長らく奪われていた豊かさを取り戻すことができる」と応えた。
匿名を条件に話した関係者によれば、米中央情報局(CIA)は8月から、マドゥロ氏の行動パターンを監視するために少人数のチームを現地に派遣しており、そこで得られた情報が同氏の拘束に役立った。
この関係者によれば、今回の作戦に数カ月前から取り組んできた中核チームは、ミラー大統領次席補佐官とルビオ国務長官、ヘグセス国防長官、ラトクリフCIA長官で構成する。
原題:Trump Says US to ‘Run Venezuela’ for Now as Maduro Flown to NY(抜粋)
原題:Trump Says No Troops in Venezuela if VP ‘Does What We Want’: NYP(抜粋)
(マドゥロ大統領夫妻を乗せた航空機のNY到着を追加して更新します)
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