(ブルームバーグ):全国の先行指標となる12月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前月から伸びが縮小し、市場予想も下回った。政府の物価高対策の影響でエネルギー価格が低下したことが主因。
総務省の26日の発表によると、コアCPIは前年比2.3%上昇した。2月(2.2%上昇)以来の低い伸び。市場予想は2.5%上昇だった。日本銀行の目標の2%を上回るのは14カ月連続。エネルギーが3.4%低下と4カ月ぶりにマイナスに転じたほか、生鮮食品を除く食料は6.2%上昇と4カ月連続で伸びが鈍化した。
エネルギー価格は、昨年12月に政府補助金の縮小で電気代・ガス代が上がった反動に加え、今年はガソリンの暫定税率廃止に向けて補助金が拡充された影響も出た。

日銀は19日に30年ぶりの高水準となる0.75%に利上げし、今後も正常化路線を継続する方針を示した。コアCPIは食料品価格の上昇一服や政府の物価高対策などを反映し、来年度前半にかけて伸び率が2%を割り込むとみている。今回の結果は日銀の想定の範囲内とみられるが、来年1月に公表する新たな経済・物価見通しが注目される。
野村証券の岡崎康平チーフマーケットエコノミストは、特に民間家賃が2%に到達したことが象徴的な動きで、「改めて基調的な物価の上昇ということを春に印象付けられる可能性がある」と指摘。全体として必ずしも悪い内容ばかりではないとし、日銀の次回利上げは「イベント次第で6月から10月までのシナリオが考えられる」としている。
生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは2.6%上昇(同2.8%上昇)、総合指数は2.0%上昇(同2.7%上昇)。いずれも前月から伸びが縮小し、市場予想も下回った。

市場予想を下回る東京CPIの発表後、東京外国為替市場の円相場は対ドルで156円台前半に下落している。発表直前は155円台後半で推移していた。債券市場では新発10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い2.035%となっている。
賃金動向を反映しやすいサービス価格は1.5%上昇となり、前月から伸びが横ばいだった。高水準の賃上げが続く中で、賃金上昇を販売価格に転嫁する動きの広がりが焦点となっている。
総務省の説明
- 電気代とガス代は来年1月の使用分から補助金が再開されるが、CPIに影響が出るのは2月分から
- 生鮮食品を除く食料のマイナス寄与は、チョコレートやコシヒカリを除くうるち米などが影響
- 米類は伸び率の縮小が続いているが、指数自体は高水準で推移
- コアCPI前年比の上昇品目数は333で前月の346から減少。下落品目数は126で前月の114から増加
(エコノミストコメントや総務省の説明を追加して更新しました)
--取材協力:氏兼敬子.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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