米OpenAIとアンソロピックは、アイルランドの首都ダブリンでの拠点拡張を検討している。両社が欧州展開を加速する中、人工知能(AI)サービスの普及を巡る世界的な競争激化が浮き彫りになっている。

非公開の情報だとして匿名を条件に語った複数の関係者によると、アンソロピックは今後3-5年で市内に約2万5000平方フィート(約2300平方メートル)のオフィス確保を目指す。最終的な面積はこれを下回る可能性もあるという。別の関係者によると、OpenAIを含む他のAI企業も同規模の拠点を模索している。

各社は現在、市内のシェアオフィスで小規模な拠点を置くにとどまっている。

ダブリンにはメタ・プラットフォームズや中国の字節跳動(バイトダンス)傘下TikTok(ティックトック)などが既に欧州拠点を構えている。AIバブルへの懸念が高まる中でも、急成長中のAI企業は海外拠点を強化し、顧客獲得を急いでいる。

アンソロピックの広報担当者はダブリンでの拠点確保についてコメントを控えたが、ロンドンやパリ、チューリヒ、ミュンヘンなどにオフィスを急拡大していると述べた。

OpenAIも具体的な計画についてコメントを控えたが、アイルランドには約60名を雇用しており、26年も増員を続けるとした。

原題:Anthropic, OpenAI Seek More Office Space to Expand in Europe(抜粋)

--取材協力:Natasha Voase.

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