ゴールドマン・サックス・グループのデニス・コールマン最高財務責任者(CFO)は9日、ニューヨークでの金融サービスに関する会議で、プライベート・エクイティー(PE、未公開株)取引に雪解けが起きているとの見方を示した。

コールマン氏は、スポンサー主導の案件が業界全体でようやく回復しつつあり、発表された取引件数は今年、40%増加したと述べた。

PE企業は金利上昇による圧力を受けており、特定の評価額でのポートフォリオ企業の売却が困難になり、投資家への資金還元プロセスが長期化していた。今年前半は世界的な紛争や米国の関税が原因で、より多くの経営陣や企業が活動を停止していたが、その後は活発化している。

コールマン氏は、ゴールドマンが今年これまでに1.5兆ドル以上の取引で助言を提供し、活動増加による利益を得ていると述べた。同氏は「企業の合併・買収(M&A)の発表ベースでは、おそらく過去2番目に大きな年になるだろう」との見通しを示した。

コールマン氏はさらに、多くの「巨大」融資案件が現在「進行中」とも明かした。データセンター投資や人工知能(AI)ブームに関連するその他のインフラ投資がけん引し、高額融資契約は今年増加している。

米キーコープによると、ファミリーオフィスも、取引の有望なプライベート資金源の一つになり得る。同社のクリス・ゴーマン最高経営責任者(CEO)は同会議で、こうした事業が近年急成長し、さらなる活動を促進していると指摘した。

ゴーマン氏は「現在のファミリーオフィスの特異性は、多くの点で10年前のPEに酷似していることだ。彼らは多くの未公開企業を買収している」と語った。

原題:Goldman CFO Says Private Equity Deal Boom Is Finally Happening(抜粋)

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