JPモルガン・チェースのストラテジストは、米国株に対する慎重な見方を撤回した。ウォール街でも来年の米株上昇を予想する動きが相次いでおり、強気ムードが広がりつつある。

株式ストラテジストのドゥブラフコ・ラコスブハス氏は、S&P500種株価指数について、2026年末までに現行水準から11%上昇し、7500に達すると見込んでいる。堅調な企業収益の伸びや米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが追い風になるとしている。さらに、インフレ鈍化でFRBが2回を上回る金融緩和を実施できれば、S&P500種は8000まで値上がりする可能性もあると、ラコスブハス氏らのチームは顧客向けリポートで指摘した。

投資家の間では、人工知能(AI)を巡る熱狂が関連企業の株価を過度に押し上げているとの懸念が広がり、今月には株式相場が一時揺らぐ場面もあった。しかしJPモルガンのチームは、同セクターの力強い見通しを踏まえれば、ここからの上昇は正当化されるとの見方を示した。

「AIバブルやバリュエーションを巡る懸念はあるものの、現在の割高な株価水準はトレンドを上回る利益の伸び、AI関連の設備投資ブーム、株主還元の拡大、財政政策の緩和を正しく織り込んでいる結果だ」と同ストラテジストらは記した。

今回の新たなS&P500種目標値は、ここ数年に米国株に対して慎重姿勢を示してきたJPモルガンとしては異例の強気なトーンだ。

4月に関税絡みで市場のボラティリティーが高まった際、ラコスブハス氏はS&P500種が2025年を5200で終えると予想していた。その後、株価の継続的な上昇を受けて予想を6000に引き上げたが、それでも24年末からの上昇率は2%にとどまる計算だった。S&P500種は25日の終値時点で、今年既に15%値上がりしている。

強気な見方は他にも広がっている。ウォール街のストラテジストからは2026年の相場について強気予想が続出しており、UBSグループやHSBCホールディングス、ドイツ銀行、モルガン・スタンレーは2桁台の上昇を見込む。

ドイツ銀行のストラテジスト、ビンキ-・チャーダ氏はS&P500種が26年末までに8000に達すると予測した。これは25日終値から18%の上昇に相当する。力強い企業業績に加え、株式への資金流入が続くクロスアセットの動き、利益に沿った自社株買いの増加が背景にあるという。

ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、マニッシュ・カブラ氏らもS&P500種の来年末予想を上方修正し、今は7300を見込んでいる。8月時点では6900と予測していた。

原題:JPMorgan’s Lakos-Bujas Drops Cautious S&P 500 View, Sees Rally、Deutsche Bank Sees S&P 500 Rallying 18% by the End of 2026(抜粋)

--取材協力:Sagarika Jaisinghani.

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