(ブルームバーグ):20日の債券相場下落。外国為替市場で円安が進んだことを受け、インフレ懸念から売りが先行している。長期金利(新発10年債利回り)は1.8%と2008年以来の高水準を更新した。
日本銀行の植田和男総裁と片山さつき財務相、城内実経済財政担当相による3者会談で為替について具体的な話が出なかったことに加え、米国で年内の利下げ観測が後退し、円の対ドル相場は一時157円台と1月中旬以来の安値を付けた。
三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、円安は将来のインフレにつながり、政策金利に敏感に反応する年限が短い債券の売り材料となりやすいと指摘。年限が長めの債券には引き続き財政拡張懸念が重しになると語る。この日予定されている日銀の小枝淳子審議委員の講演がハト派的な内容になれば、さらに円安が進み債券の重しになる可能性があるとみている。
日銀買い入れオペ
- 定例の国債買い入れオペの対象は残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、5年超10年以下、25年超。買い入れ額はそれぞれ3000億円、2800億円、3050億円、750億円
- 日銀:国債買い入れオペ一覧 (表)
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