三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は14日、今期(2026年3月期)の連結純利益予想を2兆1000億円に上方修正すると発表した。従来予想は2兆円だった。

前期実績比では13%増となり、3期連続の過去最高益更新を見込む。MUFGの純利益が2兆円を超えるのは初めて。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想の平均は2兆838億円だった。顧客部門の業績が堅調に推移していることに加え、持ち分法適用会社である米モルガン・スタンレーからの利益貢献が期初の想定を上回る。

また、発行済み株式総数の1.08%、総額2500億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。通期では過去最大の5000億円の自社株買いとなる。年間予想配当も1株当たり74円と従来予想から4円引き上げた。

25年4-9月累計の純利益は同2.8%増の1兆2930億円となり、同期として3期連続で過去最高益を更新した。

MUFGは中長期で自己資本利益率(ROE)12%程度を目標としている。亀澤宏規社長は、足元で追い風となっている政策保有株式の売却益がなくても達成を目指すとし、既存領域や新規投資での成長を追求した上で「グローバルトップティアに並ぶ企業価値実現を目指す」と述べた。

また、日本銀行の今後の利上げ時期の見通しについて、市場の見方と同じように「個人的にも12月か来年1月にあるとみている」と述べた。その上で、利上げが遅れると中立金利が上がる可能性があるとして「そういう意味でも適時適切な利上げは大切だ」と指摘した。

(亀澤社長の発言を加えるなどして記事を更新します)

--取材協力:堀内亮.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.