エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が、サムスン電子の李在鎔会長、現代自動車グループの鄭義宣会長と共に韓国のフライドチキン店「カンブチキン(Kkanbu Chicken)」でビールを飲む様子がSNS上で拡散し、韓国株式市場でチキン関連銘柄が急上昇した。

カンブチキンは非上場企業だが、競合のキョチョンF&B(Kyochon F&B)の株価は写真や動画が広まったことで31日に一時20%高となった。

鶏肉加工業者のチェリーブロ(Cherrybro)は値幅制限いっぱいの30%高を記録。取引高は通常の約200倍に膨らんだ。フライドチキンロボットを製造するコスダック上場企業ニューロメカ(Neuromeka)も大幅高となった。

韓国株式市場では、SNS上での拡散や話題が相場を動かす力を持っていることを示している。リスク志向の個人投資家が、文化的・政治的・経済的な話題に関連した短期的な値上がりを期待して資金を投じるケースが多く、企業の業績やファンダメンタルズとはほとんど関係がないことが多い。

8月には、韓国の筆記具メーカー、モナミ(MonAmi)の株価が急上昇した。トランプ米大統領がホワイトハウスで韓国の李在明大統領と面談した際に李氏のペンを称賛したことがきっかけだった。

今週アジア太平洋経済協力会議(APEC)のCEOサミット出席のために韓国を訪れているフアン氏は、警察官や自分を一目見ようとカンブチキンの店先に集まった見物人にチキンを手渡す姿も目撃された。

原題:Nvidia CEO Huang’s Outing Heats Up Korea’s Fried Chicken Stocks(抜粋)

--取材協力:Elaine To.

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