(ブルームバーグ):中国国家統計局が27日に発表した9月の工業利益は前年同月比21.6%増と、2カ月連続で増加した。2023年11月以来の大幅な伸びとなった。生産拡大が進む一方、政府の過剰生産抑制策を背景とする価格下落の鈍化が寄与した。
ブルームバーグ・エコノミクス(BE)の予想は3.9%増だった。8月は20.4%増加していた。1-9月は前年同期比3.2%増だった。
生産の拡大ペース加速が中国の工場や鉱山の収益を下支えしている。米国による関税措置が続く中でも海外需要は堅調だ。政府の過剰生産能力抑制や過当競争の是正措置を背景に価格下落の勢いもここ数カ月で鈍化している。
ただし、比較対象となる昨年の基準が低いことを踏まえると、回復の実勢はなお脆弱(ぜいじゃく)とみられる。
景気減速が急速に進んだ昨年11月までの4カ月間、工業利益は大幅に減少しており、政策当局はその後、景気刺激策で対応を迫られた経緯がある。
国内需要は依然として低迷しており、投資の縮小や雇用見通しの悪化が続く中で、今回の収益改善が持続するかどうかには不透明感が残る。
原題:China Industrial Profits Soar Most Since 2023 as Deflation Eases(抜粋)
--取材協力:Lucille Liu.
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