米ソフトウエア開発会社パランティア・テクノロジーズの株価が3日の取引で7.5%安となった。米防衛スタートアップのアンドゥリル・インダストリーズと取り組む米陸軍の通信システムに重大な欠陥があると報じられた。両社ともこの指摘は古い情報に基づいており正確ではないと反論している。

ロイター通信の同日の報道によると、陸軍が9月に作成した内部資料で、アンドゥリルが手掛ける「NGC2(次世代指揮統制)」システムの試作品への懸念が言及された。NGC2にはパランティアとマイクロソフトが下請けとして参画している。パランティアの担当者は「当社のプラットフォームに脆弱(ぜいじゃく)性は確認されなかった」とコメントした。

陸軍のレオ・ガルシガ最高情報責任者(CIO)は声明で、NGC2システムの問題は「早期に発見され、速やかに是正された」とした上で、修正は管理下の試験環境で実施されたと説明した。

パランティア株の下落率は8月以来最大で、同日のS&P500種株価指数の構成銘柄で最も下げが大きかった。ここ3年間で株価は21倍強上昇していた。

陸軍のジェス・レイ中将は報道に関する声明で、「リスクを発見し、すぐに対処した。今後を見据えると前向きな事例だと思う」とし、セキュリティー上の脆弱性特定は先進技術を統合する上で重要だとの認識を示した。

アンドゥリルも発表資料で、問題は解決済みだと指摘。「最近の報道は古い内容で、現在の状況を反映していない。NGC2は通常の反復開発プロセスに沿って進められており、リスクの早期発見や迅速な対処が行われ、実戦配備前にシステムが強化される」と指摘した。

ロイターと防衛関連デジタルニュースのブレーキング・ディフェンスが内容を伝えた9月5日付の陸軍文書によると、通信ネットワークには「基本的なセキュリティー管理・手続き・統治に重大な欠陥」があり、「内部の脅威や外部からの攻撃、データ漏えい」のリスクがあった。

原題:Palantir Rebuts Report on Security Flaws After Stock Falls (2)(抜粋)

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