(ブルームバーグ):ゴールドマン・サックス証券でパートナーを務めた横手信一氏がスイスのUBSグループに入社したことが分かった。日本の現地法人であるUBS証券の次期社長に就任含みでの採用だという。
ブルームバーグが入手した社内メモを広報担当者が確認した。同メモによると6日付で入社した。新たなガバナンス体制の整備・導入、規制当局や社内の承認手続きを経た上で、社長に就任する予定。現社長の中村善二氏は、引き続きUBSグループの在日代表である日本のカントリー・ヘッドを務める。
横手氏は東京三菱銀行(現三菱UFJ銀行)の債券部門でキャリアをスタートし、2000年にゴールドマンに入社した。債券営業を担当し、03年にマネジングディレクター、06年にパートナーに昇格した。直近では債券や株式の営業を担う証券部門を統括するポジションに就いていた。ゴールドマンで25年間勤務し、昨年末に退社した。
同メモは中村氏、アジア太平洋地域のグローバルマーケッツ共同ヘッドであるトーマス・ディ・ギャリデル氏、ティム・ワネンマッカー氏の3人による連名で出された。UBSにとって日本はさらなる地位の強化、マーケットシェアの成長が期待できる戦略的に重要なマーケットだと指摘している。
富裕層向け事業を手がけるUBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメントの51%の持ち分を含めたUBS証券の前期(2024年12月期)の純利益は前の期比8割増と大きく伸びた。市場部門や投資銀行部門、ウェルスマネジメント部門すべてが好調で、外資系証券の中では利益を伸ばした数少ない社のうちの1社だった。
一方、UBS証券では今年、複数の幹部が退社した。グローバルマーケッツ共同本部長を務めていた黒田直宏氏が7月に退社したほか、投資銀行本部長を務めていた西脇順也氏も退社した。日本市場での株式や債券取引、企業の合併・買収(M&A)の盛り上がりを背景に、人材の移動も活発化している。
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